定年後も仕事を続ける理由 ~彼女の場合③~

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新年度が始まりました。異動や転職などで職場環境が変わった人も多いでしょう。

さて、この春の人事異動で転勤になった人の話です。周りの環境が変わるだけで人はこんなにも変わるのかという例です。

彼女は3月までの職場が嫌で嫌でたまりませんでした。

曰く、
「そもそも仕事の内容に興味が持てない」
「自分の能力が活かせない」
「職場の雰囲気が嫌」
これは結構つらいと思います。

どれかひとつでも満足できる状況であればまだしも、嫌なことが3つ重なると精神的にかなりシンドイでしょう。

彼女は早々に所謂「静かな退職モード」に入ることで、精神的に自己防衛していたそうです。やるべきことはやるけれども、必要最低限のことしかしないし、それ以上は積極的にコミットしないという戦略です。

なにより職場の雰囲気が嫌だったそうで、いつもザワザワしていて、ハッキリ言ってうるさい。
そう、彼女は静寂を愛する人です。集中力が削がれてイライラする。居心地の悪い環境で時間を過ごすのがものすごく苦痛なわけです。

仕事に関しては特に負担は感じておらず、寧ろ楽といってもいいぐらい。でも充実感を得られない
人生後半戦のタイミングで、「こんなことで貴重な時間を浪費していいのか」と、悶々としていて、辞めるか、取り敢えず給料貰えるしもう1年だけガマンするかと、ハムレットばりに悩んでいたとのことです。

そんな彼女が4月に異動になりました。

興味のある分野」で
「彼女の力を発揮できる」し
「環境も落ち着いた感じ」だしと、これまでと正反対の環境です。
但し、結構忙しくて残業も増えている。けれども、俄然イキイキとしているように見えます。多分精神的に充実しているのでしょう。非常に分かり易いです。周りの環境の違いって大きいんだと改めて感じました。

結局彼女が求めていたのは充実感ではないでしょうか。

同じ時間であっても、濃い時間と薄い時間があります。たとえ給料が同じだとしても時間の密度が全然違うわけです。

何がストレスになるかは人様々です。しかし、我慢できないことがあったら留まっていないで、その場を離れるべきなんだろうなと彼女を見ていて思いました。

アラ還女子の文脈でいうと、人生後半ではやっぱり時間が大切です。

「こんなことやってられない」と思うなら、
「お金よりも充実した時間の方が大切だ」と思うなら、
我慢せずに、易きに流されずに、思い切って一歩踏み出すべきなんだと彼女を見ていて改めて感じました。

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この記事を書いた人

定年後もフルタイムで仕事を続けている均等法1期生。
定年後の不安を解消するため、お金の勉強をスタートしました。
新米のファイナンシャルプランナーでもあります。

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