起業のタネの探し方

起業を思い立った時、最初の第一歩は、どんな内容で起業するかというアイデア探しです。

起業アイデアはどのように見つければよいのでしょうか。

起業についての本やセミナーで、必ずと言っていいほど出てくるのが、以下の2点です。

ポイント1 下記の3条件すべて満たすものを選ぶ
 ①自分がやりたいこと
 ②自分ができること
 ③市場ニーズがあること

ポイント2 起業アイデアを探すためにキャリアの棚卸しを行う

ポイント1は、正にその通りですよね。

順番として、まずは「自分がやりたいこと」かつ「自分ができること」が大前提で、次にそれをビジネスとして成立させる方法を考えるという手順でしょう。

自分が好きでやりたいと思っても、ニーズがなければ商売にはなりません。反対にニーズがあっても、競合他社が多すぎる「レッドオーシャン」なら、新規参入のプチ起業では太刀打ちできません。また、儲かりそうだと思えても、自分が興味のない分野だったら、続けていくのは精神的に苦痛でしょう。

定年女子が、「やりたいことを楽しみつつやり、なおかつ、お金にもなる」をモットーに起業するなら、例え利益が出るとしても、実は好きではない分野や、長時間拘束されるような業態は避けた方が賢明でしょう。

定年女子のプチ起業の場合、大きなマーケットは必要ありません。

例えば「売上月10万円」を目指すなら、客単価から逆算して、その数字が成立するマーケットがあればいいのです。薄利多売ではなく、少数でもいいので、あなたの提供するサービスに満足してお金を払ってもらえる人がいるサービスを考えましょう。

大企業ではわざわざ相手にしない小さなマーケットや、コアなファンがいる超マニアックなマーケットを探してみるのはいかがでしょう。

ポイント2の「キャリアの棚卸し」は、転職などの際に職務経歴書を作成し、自己PRや面接に備えて行うツールとして活用する人も多いお馴染みのワードです。

過去の自分のキャリアを振り返って、何を経験し、何を学んだかなどを確認していくもので、特段、否定するものではありませんが、シニア起業の場合、まず「やりたいことありき」でいいと思います。

そもそもキャリアの棚卸しを自分で客観的にやるのは難しいです。人は見たいものしか見ないですし、自分には甘いですよね。
でも、棚卸しをすれば、自分の好きなことや嫌いなことはわかると思います。

適切な例かどうかわかりませんが、例えばオーケストラで何か楽器を担当するとして、全ての楽器の特徴や難易度を調べてから楽器を選ぶのではなく、まずは直観的に「トランペットが吹きたい」や「バイオリンが弾きたい」ありきでいいのだと思います。

つまり、「なぜトランペットか」だとか、「なぜバイオリンか」というよりも、直観的に「トランペットが吹きたい」「バイオリンを弾きたい」ということです。

勿論その後の諸般の理由で、結果的にトランペットよりはトロンボーンだとか、バイオリンよりはビオラだとかの変更はあるかもしれませんが。

定年女子の皆さんであれば、会社の中で人事異動や転勤などを通して様々な分野でキャリアを重ねてきたことでしょう。自分が好きなこと・やりたいことは自ずと把握できているのではないでしょうか。

また、仕事を通して、取引相手のあの会社のあの分野を少しアレンジしたら商売になるかもというヒントを既に温めているのかもしれません。

そのようなヒントの中からポイント1の3条件を考慮し、ビジネスモデルを作り上げていきましょう。

ビジネスモデルを考える際にも、過去のキャリアは参考になります。

自分の独自性を際立たせるため、例えば、「自分はAという分野、Bという分野、Cという分野が得意だが、プロとしてやっていける程のレベルではない」。しかし、「AとBとCを掛け合わせると、それをできる人はほとんどいない、だからセールスポイントになるかもしれない」という発見があるかもしれません。

最初のアイデアは直観的なものでいいと思いますし、逆にいうと、これといったものがものがないなら、無理やり絞り出してまでやることでもないと思います。

ヒント

・キャリアの棚卸しを自分でやるのが難しいと思うなら、転職サイトに登録してみることも一案です。登録にあたっては職務経歴所や自己PRを作成しないといけません。きちんと書こうとすれば、自ずとキャリアの棚卸しをやらざるを得ないでしょう。

・過去を振り返ることができるとともに、登録すると毎日のようにメールが届きますから、相場を知ることができるというメリットもあります。

・転職する気がなくても情報は使えます。利用できるものはなんでも利用しましょう。

まとめ

まずは、「自分が好きなこと、できること」の中から直観的な起業アイデアを見つけましょう

・次に、試行錯誤しながらアイデアを育て、収益が出るビジネスモデルへと昇華させていきましょう

・所謂「キャリアの棚卸し」は参考程度に活用すればよいでしょう  

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この記事を書いた人

昨年定年退職した均等法1期生。
定年後もフルタイムで仕事を続けています。
定年後の不安を解消するため、お金の勉強をスタートしました。
新米のファイナンシャルプランナーでもあります。

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