3か月でマスターするアインシュタイン 第9回

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今回は重力波です。

質量があるものが加速度運動をしたり、形を変形させると重力波が発生します。

「重力波って何?」という人のために、イメージしやすいよう、番組お馴染みのシンプルな装置がまたもや登場します。
宇宙空間に2つのブラックホールがあるとします。それらが、お互いがお互いを回っている(=ブラックホール連星)状況を模した装置を、宇宙空間を模したシートの上で回転させます。結構速いスピードで回っているので、目で見ているだけではわかりにくいと思っていたら、ちゃんとスロー再生してくれました。スロー映像では、回転とともに、波が渦を巻くようにうねってシート上を拡散する様子を見ることができます。

このうねりが「重力波」のイメージです。

アインシュタインは、巨大な質量をもった天体が爆発するときなどに発生する時空の曲がりが光速の波となって周囲に広がる「重力波」の存在を予言しました。

理論は、観測されないと実証できません。しかし、実施に重力波を検出するのは非常に困難だと考えられていました。なぜなら、ブラックホールは何万光年も離れた遥か彼方にあり、重力波が地球に到達するまでにかなり微弱なものになってしまうからです。どのくらい微弱かというと、地球と太陽の間の距離(1億5000万Km)で、原子1個分を変化させる程度の「ゆらぎ」だそうで、アインシュタイン最後の宿題と言われていた所以です。

ところが、アインシュタインの予言から100年後の2015年9月14日、ついにアメリカの重力波観測所LIGOが世界で初めて重力波の検出に成功したのです。

検出されたのは、地球から13億光年先の、太陽の36倍と、同じく29倍の質量をもつブラックホール同士が衝突し、合体したことを示す波形です。合体によって質量が太陽3つ分ほど軽くなり、質量から変換されたエネルギーが重力波として放出されたとのことです。
そしてその後も、2025年までに、90以上の重力波が計測されているそうです。

番組では重力波を捉えた波形を音に変換したもの聞かせてくれました。

ブラックホール同士が互いの引力に引き付けられて合体してしまうのですが、耳を澄ませていると合体したときに「ポコン」という音が聞こえます。

他にも、太陽の14倍と7.7倍のブラックホールの合体(2025.12.16)、31倍と21倍の合体(2017.1.4)の音が紹介されました。「ポコン」、「ポコン」と合体する音が聞こえます。とっても神秘的です。 

2017年にはブラックホールではなく中性子星の連星が衝突・合体して発生したとされる重力波が観測されました。中性子星とは主に中性子からなる超高密度の天体です。この衝突時の爆発現象で中性子星の一部が宇宙空間に吹き飛ばされ、金、プラチナ、レアアースなどの重元素が合成されたとのこと。

そもそも宇宙が生まれたときに水素ができて星になります。そしてヘリウム、炭素、窒素・・・鉄などができるのですが、星が死ぬときには爆発して金やコバルト、プラチナなどの形で宇宙空間に散らばります。
そしてそれらがまたくっついたり離れたりしていく中で新しい星ができていくのです。

だから地球も、我々の体もそういったものからできているわけです。

つまり我々は星からできているということですよね。

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この記事を書いた人

定年後もフルタイムで仕事を続けている均等法1期生。
定年後の不安を解消するため、お金の勉強をスタートしました。
新米のファイナンシャルプランナーでもあります。

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