リビングの片隅に開かずの段ボールがあります。中身はわかっています。昔の書類の類が突っ込んであるのです。
先日、ふと、この箱をなんとかしようと思って、最初に手をつけた(というか、たまたま最初に着手した)のが、5年以上前の仕事絡みのセミナーの資料です。
おそらく当時は保存に値すると思ったのでしょうが、こういう場合の「あるある」で、そのまま放置されて今に至っているというパターンです。
今回、捨てようと思って改めてパラパラと見てみると、「なんとなくこんな風な話をしていたよね」という程度の微かな記憶は残っています。一方、部分的にハッキリ覚えているところもあって、それはセミナーを聞いた後、自分でも使ってみた文言や図表だったりします。また、「この人の話し方は面白かった」といったことも意外と覚えています。
しかし、やはり年月が経っているので、陳腐化は免れません。
世の中変わらないようでやっぱり変化しているということでしょう。
初めて聞いた時は新鮮で刺激的であったと思われる内容も、月日を経ると、社会情勢もさることながら、自分の理解も深まっているだろうし、広い視野で俯瞰的に見ることもできるようになっているだろうし受け止め方も変わってきます。
ですので、今の自分にもはや必要がないと感じるならば、躊躇なく捨ててしまいましょう。
セミナー資料は実用書みたいなものですから、時の流れに耐えるのは難しいです。
時に流れに耐え得るのが「古典」ですが、古典であっても新訳、翻案、リメイク、新演出などはざらにあります。かくしてシェイクスピアや名画やオペラなど時代時代の演出が繰り返されます。世の中が変化すると人の考え方も変わります。その時代の人の感性に合わせるということでしょう。
それでは、例えば「服」はどうでしょう。
物理的に着ることは可能(体型が変わっていなければ)だけれども、デザインが時代遅れというのは多々あります。また、年齢を重ねた今の自分にはもはや似合わないという場合も多々あります。昔はヘビロテだったのに、ある日突然似合わなくなっていることに気づくことも多々あります。
こういったものは躊躇なく手放しましょう。
なかなかものを捨てることができないという人も多いです。
「いつか使うかも」というのはまずありません。本当に必要ならその時に調達すればいいのです。
少なくとも今の自分に必要が無ければ思い切って手放してみませんか。