美術館巡りが趣味という人も多いでしょう。
しかし人気のある展覧会は大概混雑しています。どうしたら落ち着いて鑑賞できるのか。
少しでも混雑を回避する方法をまとめてみました。
時間指定予約制の美術館の場合
予約制度を利用する
コロナ禍ではすっかりお馴染みになった予約制です。
コロナが収束に向かっていく中で、予約不要に戻った館も多いですが、他方で、混雑緩和や鑑賞環境保持等の理由で、改めて日時指定制を導入している美術館も増えてきました。
アーティゾン美術館(2020年開館)の様に、館として日時指定予約制の美術館もあれば、内容によって、混雑しそうな場合は予約制、それ以外は予約不要という美術館、また土日だけとか大型連休時など期間限定で予約制という場合もあります。
最近の例で、国立近代美術館の「ガウディとサグラダ・ファミリア展」(23.6.13~9.10)の様に、会期途中で(8/3から)突然予約制になったケースもありました。
行きたい時ふらっと行けないというデメリットはありますが、少なくとも予約制だと、2時間待ち3時間待ちなどというとんでもない状況は回避できます。しかも追加料金はかかりません。
予約は1時間とか1時間半とかの枠で指定します。
例えば10時から11時の間に入館できるといった感じです。この場合,10時に行く必要は全然ありません。むしろ10時を目指して来る人が多いので、敢えて10時40分などの時間に行く方が混雑を避けることができます。
10時に行くと間違いなく行列ができているでしょうし、一気に入場するので、展示室の中も混み合います。
かといってあまりぎりぎりに行くと、次の枠の人と被ってしまうので、うまくタイミングを見計らいましょう。
なお、予約制の美術館であっても空きがあれば当日でも入館できます。しかし、不確実なので、折角予約制があるのならば利用した方が快適でしょう。
時間指定予約制でない美術館の場合
タイミングを見極める
予約制でない場合は、可能な限り混雑しないだろうと思われる時間を選びましょう。
①会期の早い時期に行く
一般的に会期の初めの頃の方が空いています。
終盤に近づくにつれ駆け込みが増えるとともに、評判を聞いて行きたいと思う人も増えてきます。
また後半になればなるほど主催者側がどんどん宣伝をかけてきますので、メディア等への露出が増えてきます。
「日曜美術館」や雑誌などで取り上げられたら行ってみたいと思う人がどっと増えるので、そういうことも考慮して、なるべく早期に行く方が空いています。しかし初日は記念講演があったりしてそれなりに混むこともあるので、1週間くらい経った頃が狙い目かもしれません。
②平日に行く
可能な限り土日は避けたいです。
平日に行く場合も、朝一は意外と混んでいたりします。「混まないうちに行こう」など、考えることは皆同じです。また、物理的に10時開館で9時半に行ったとしても、最低でも30分は待たないといけません。
最近はXなどで混雑状況を発信している美術館も増えてきたので、事前にチェックしておくといいかもしれません。比較的人が少ない時間帯を発信している場合もあります。
③夜間開館時に行く
夜間開館をしている美術館も増えてきました。
森美術館は22時まで開館していますし、他にも金曜日・土曜日は20時頃まで開館している美術館も多いです。
夜間の時間帯は結構おススメです。
④天候の悪い日に行く
天候が悪いと外出したくない人が多いでしょう。
私はほぼ台風みたいな時に敢えて行ったことがありますが、まあ空いていました。
但し警報が出たら美術館自体が休館になるリスクや、電車が運休するリスクもありますから要チェックですが。
チケットは予め準備をしておく
チケットは前もって用意しておきましょう。ほとんどの美術館が電子チケットに対応しています。
これを怠ると当日券を買うのに並ばないといけないという状況になります。当日券の行列と入館待ちの行列というダブルの行列は疲れます。
こまめに情報収集する
美術館のSNSをこまめにチェックしましょう。
「本日の混雑状況」とか「空いている時間帯」などが発信されている場合が多いです。また、TV放送の予定などもチェックしておけば、オンエアより先に行くなどの戦略を立てることができます。
快適な鑑賞のために
さて、入館後に快適に鑑賞するためには、以下のポイントもチェックしておくといいかもしれません。
荷物は預ける
荷物はロッカーに預けて身軽な状態で鑑賞しましょう。
混雑しているしていないにかかわらず、荷物があると重さがボディブローの様に効いてきます。
持っておきたいのは、「単眼鏡」と「スマホ」と「お金」の3つで十分です。
単眼鏡を活用する
細かい部分を見たい時に絶大な威力を発揮します。肉眼では見えない細かいタッチもくっきり見えますし、刀剣の波紋などもはっきり見えます。ブリューゲルの「バベルの塔」や「洛中洛外図」など肉眼では細かすぎて見えない部分も快適に鑑賞できます。一度使い始めると手放せなくなります。
ちなみに単眼鏡は4倍か6倍で、軽いものがおススメです。
私は美術館用に特化したKenkoの「ギャラリーEYE」を愛用しています。
空調対策を万全に
美術館は作品保護のため24時間空調管理されています。
長い時間いるとじわじわ冷えてくることもあるので、夏でも羽織物を持っている方が安心です。
美術館巡りを少しでも快適にする方法をまとめてみました。
お役に立てば幸いです。